2007年05月24日

浅田真央のすごさ

ジャンプには一つ一つ得点がついています。

3A(トリプルアクセル)…7.5点
3Lz(トリプルルッツ)…6.0点
3F(トリプルフリップ)…5.5点
3Lo(トリプルループ)…5.0点
3S(トリプルサルコウ)…4.5点
3T(トリプルトゥループ)…4.0点
2A(ダブルアクセル)…3.3点
2Lo(ダブルループ)…1.5点
2T(ダブルトゥループ)…1.3点

後半に跳ぶと得点は1.1倍になりますが、それはとりあえず抜きにして、世界フィギュアでメダルを獲得した女子3選手のジャンプだけの構成点(全部成功したことにして)を見てみましょう。

<浅田真央>

7.5 3A
7.3 2A-3T
10.5 3F-3Lo
3.3 2A
6.0 3Lz
5.5 3F
9.0 3Lz-2Lo-2Lo

計 49.1


<安藤美姫>

11.0 3Lz-3Lo
4.5 3S
5.5 3F
6.0 3Lz
7.0 3T-2Lo-2Lo
7.0 3F-2Lo
3.3 2A

計 44.3.


<キムヨナ>

9.5 3F-3T
7.3 2A-3T
3.3 2A
8.8 3Lz-2T-2Lo
6.0 3Lz
4.5 3S
3.3 2A

計 42.7


3回転ジャンプは2種類だけ2回跳んでいい、コンビネーションは3つまで(3回連続ジャンプは1回だけ)というような細かい決まりがありますが、選手はその決まりに合わせて自分の得意不得意なジャンプを構成して、プログラムに取り入れます。


浅田真央選手の武器は、やはりトリプルアクセルです。これだけで7.5点。普通の人がダブルアクセル(3.3点)を飛ぶところを、トリプルアクセル(7.5点)を飛ぶのですから、成功すれば得点上、人より1回多く3回転を飛んでるのと同じ計算になります。だから苦手のサルコウを跳ばなくても十分カバーできるのです。しかも来季はトリプルアクセルを2回入れてくるとか言ってるし!恐ろしい!それが成功すればもう、本当に誰も勝てないです。


安藤美姫選手の武器は、5種類の3回転ジャンプをまんべんなく跳べることです。こういうバランスのとれた選手はジャッジにきちんと評価されます。さらに、4回転サルコウを確実に決めることができたら、十分浅田真央選手を超えることも可能です(トリプルアクセル2回跳ばれたらさすがに勝てないが・・・)

11.0 3Lz-3Lo
9.5 4S
5.5 3F
6.0 3Lz
7.0 3T-2Lo-2Lo
7.0 3F-2Lo
3.3 2A

計 49.3.

ほら!


キムヨナ選手の武器は、素晴らしい質の3回転3回転のコンビネーションですが、浅田選手も安藤選手も3回転3回転を飛ぶ(しかも3Lz-3Loや3F-3Loという、キムヨナ選手よりも高度な組み合わせで)ので、残念ながら2人に対してはあまり大きな武器にはなりません。しかし、ジャンプの質の高さはやはり何よりの武器でしょう。


さて、フリーでは、3回転ジャンプは2種類だけ2回跳んでいいというルールがあるので、得点を稼ぐために、トップレベルの選手は得点の高いルッツとフリップを2回入れてきます。村主章枝選手もそうです。

しかし、キムヨナ選手はジャンプ構成を見てわかるように、トリプルトゥループという3回転ジャンプの中でも一番得点の低いジャンプを2回入れています。

浅田&安藤・・3Lzを2回、3Fを2回  =得点 23点
キムヨナ・・・3Lzを2回、3Tを2回  =得点 20点

ここで3点の差がついてしまいます。

たとえば、キムヨナ選手が、浅田選手や安藤選手のように3Lzを2回、3Fを2回入れるプログラムを作ったとします。すると構成はおそらくこうなるでしょう。

7.3 3Lz-2T
6.0 3Lz
9.5 3F-3T
5.5 3F
7.3 3S-2T-2Lo
3.3 2A
3.3 2A

計 42.2

逆に得点が低くなってしまうのですね!

なぜ同じように3Lzを2回、3Fを2回入れたのに、キムヨナ選手は浅田&安藤選手より得点が低くなってしまうのか。

それは、浅田選手にはトリプルアクセルという武器があり、安藤選手には5種類のトリプルをきちんととべるという武器がある。キムヨナ選手の弱点は、そう、「トリプルループ」なのです!

もし、トリプルループを入れることができたら。

9.5 3F-3T
7.3 2A-3T
5.0 3Lo
8.8 3Lz-2T-2Lo
6.0 3Lz
4.5 3S
3.3 2A

計 44.4

ほら!安藤選手を上回ります!そして5種類の3回転をまんべんなく跳べている、ということで、ファイブコンポーネンツも今よりもう少し高い得点が出るかもしれません。しかしそれでも、浅田選手にはトリプルアクセルという武器があるので、勝てないんですね。浅田真央のすごさは、やはりそこなんだと思うんです。

ということで、もし浅田真央選手がトリプルアクセルを2回入れてきたら。


7.5 3A
9.0 3A-2Lo
6.0 3Lz
12.5 3Lz-3Lo-2Lo
5.5 3F
3.3 2A
7.3 2A-3T

計 51.1


真央!恐ろしい子!


<参考画像>
osorosiiko.jpg
posted by dawa at 00:27| フィギュアスケート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする