そう、最初の凡ミスが逆に、開き直るきっかけになったのでした。
曲は「津軽海峡・冬景色インストゥルメンタルバージョン」。
♪上野発の夜行列車 降りたときから〜

♪青森駅は 雪の中〜

♪北へ帰る人の群は誰も無口で〜

♪海鳴りだけを きいている〜

♪私もひとり 連絡船に乗り〜


♪こごえそうなカモメ見つめ〜

♪泣いていました〜


♪あああああ〜〜

♪津軽海峡冬景色〜

いよいよ最後のコレオシークエンス。
60m先に、みんなの顔が見えた。
もうあとは全力で!!!
最後だから!!!
そんな気持ちで、死ぬ気で駆け抜けたストレートライン。



ステップの途中、みんなの声が聞こえたし、リンクサイドにいたカナダのIくんやSさんが応援してくれる姿もはっきり見えてとても心強かった。会場もちょっと盛り上がったのもわかって、本当に滑ってて楽しかったです。
ラスト、締めのスピンを終えてフィニッシュ!

終わったぁ・・・・

まず思ったのが、ルッツやっちゃった・・・ってことでした。いちばん練習してきて、いちばん決めたかった技をミスしてしまった悔しさ。でも同時にやっと終わった!という充実感もあって、いろんな複雑な気持ちが入り交じっていました。

新採点システムは生まれて初めてだったので、どれくらい点数が出るのか見当がつかない。前半ボロボロだったし、スピードもいつもの半分くらいしか出なかったし、これはもう、順位はダメかな、そんな気持ちでした。キスクラでみんなで騒いでるうちに、点数が出る。
24.09。
1st place.
まだ3番滑走の方がいらっしゃったので、最終順位が出るまでドキドキ。
優勝がわかった瞬間、みんなと抱き合って喜びました。
わーーーーーーーーーーーーーん!!!!!



とはならなかったけど。
正直、納得できる演技ではなかったのでなかなか複雑な心境だったけども、でも、みんなが喜んでくれたのは素直にうれしかったです。「ちやん〜ぴぉん〜」なんて言ってからかわれたり笑。
でも、今思うと、ラストのコレオシークエンスは、ホントに自分で滑ったというよりは、みんなに助けられた、としか言いようがないです。
あとでプロトコルを見たら、

コレオシークエンスで加点0.7もらっていて、この加点分で、ノーカンになったルッツの得点(0.6)を補填してたのでした。
周りのみなさんのおかげで、こうやって結果が出せたんだな、と思ったら、ちょっと泣けました。優勝したこと自体には泣けなかったけど、そういうことを思うと、ちょっと泣けた。
つづく